ブログ班の山城です。
今年もバタバタしていたらいつの間にか残り3ヶ月になりました。
この時期になると
「まだ年内にやらないといけないことが残ってるのに・・・」って思います。
残り3ヶ月やれるだけのことをやり切りたいと思います!
今回は3回目の登壇になる歯科医師の太田啓介先生のセミナーです!
目から鱗の話がたくさんありました。
講師紹介
講師:太田啓介先生(@CyKDObjNgfC5bgz)
<経歴>
・医療法人清澄会こう歯科クリニック院長(@koodent21)
・歯科医師、歯学博士
・日本口腔外科学会認定医
・抗加齢医学会専門医
・産業歯科医
太田先生は2回目の登壇になります。
前回も反響が大きかった口の話になります。
太田先生は予防を突き詰めていくと”健康な女性を守り育てること”だとおっしゃっていました。
今回のセミナーで参加者の皆さんが多く印象に残った言葉のようです。
以前のセミナーレポート
【第48回 Spolink & encounterセミナー】スポーツ歯科はマウスピースだけなのか?〜歯科外傷の実際と対応〜
鼻呼吸と口腔
今回の主な内容は「鼻呼吸」
・鼻呼吸がしにくくなる理由
・鼻呼吸を育てるには
口腔の話なのに鼻呼吸?
と僕を含め思った方もいたかと思いますが話を聞いていくととても納得しました。
まずは鼻呼吸がなぜ大切なのかを解説してもらいました。
一酸化窒素は副鼻腔で作られており、それが肺に入ると肺胞の末梢血管が広がって血液の中に酸素を取り込みやすくなるとのことでした。
口呼吸の方が空気を取り込んでいる量が多いのに息苦しさがある理由は、一酸化窒素が肺に入っていかないからだそうです。
さらに脳の温度調節にも関わっており、脳の温度と覚醒レベルと睡眠の質のためには脳の温度が低い方が良いそうです。
スポーツのパフォーマンスを高めていく、もっというと子供の成長のためにも
「酸素効率や脳のパフォーマンスが高い状態でいる方がいいのではないかと考えている」とのことでした。
そこから鼻呼吸をしなくなる原因について話してもらいました。
理由は単純に「鼻呼吸が苦しいから」つまり鼻腔が狭いか変形している可能性があるそう。
副鼻腔炎を例に歯科の領域が鼻呼吸にどう関わっているか
子供の時に歯科矯正をする時にスペースを作るために上顎を広げることが多く、
上顎を広げることで副鼻腔炎が改善するという症例が結構あるそうです。
口蓋がちゃんと広がって正しい形にならずにいると
副鼻腔でできた鼻汁がうまく鼻腔に流れず副鼻腔炎や蓄膿になってしまうので、
上顎をしっかりと育てることで鼻を通すという意味で大切だということでした。
鼻呼吸を育てるには
鼻呼吸をするためのアプローチを説明していただきました。
その時に出てきた小学生の一年生から六年生の歯科検診の事例があり
一年生の時の口蓋の状態が六年生の時に大きく影響するという結果を教えてもらいました。
口蓋の前方は生後一年ほどをピークに成長が終わってしまうそうで、それが上記の結果になる理由だそうです。
上顎がうまく成長しなかった結果、鼻腔が狭くなってしまいどんどん口呼吸になってしまうという悪循環が起こることでした。
この時の話で面白かったのが
子供は「指吸い」をすることで舌の位置を安定させることで鼻呼吸を行いやすくしているということです。
”スポット”と呼ばれる場所(前歯の裏あたり)に舌先がきて全体的に楽な位置にあって
口蓋に舌が広がってぺったりついてる状態が舌の正しいポジションらしいのですが、
そのスポットの位置というのは赤ちゃんがおっぱいをのむ時に乳首が当たる位置なのだそうです。
そこから歯並びが綺麗に並んでいく準備が始まっているとのことでした。
そんなに早くから始まっているということはとても驚きましたが
Twitterでの感想を見ていると驚いてるのは男性だけでお母さんたちは知っていたみたいですね。
トップアスリートを育てるには健康な女性を守り育てること
赤ちゃんの時からの話でも驚きがたくさんあったのですが
それよりももっと前の段階の出産前の話にまで遡りました。
指吸いは子宮の中にいるときから行っているそうで口蓋の成長はその時から行っているとのことでした。
しかしお母さんの腹圧が低く姿勢が悪くなってしまうと
子宮の中での正しい姿勢が取れずに指吸いができない体勢になっていると
指吸いができなくなってしまい口蓋の成長が遅くなる可能性があるかもしれないらしいです。
太田先生はトップアスリートを育てるということを突き詰めて予防することを考えていくと妊娠期にまで辿り着いたということでした。
トップアスリートを育てることを突き詰めると”健康な女性を守り育てる”ことという結論に辿り着いたそうです。
子供を育てることに関しては男性ができないことが多いのでどうしても女性に頼らざるおえない部分があり
その点に関してはしっかり守らないといけないということでした。
「トップアスリートの女性の体を守ると次の世代にさらにトップアスリートが生まれてくるのではないか?」
とおっしゃられていたのが印象に残っています。
まとめ
・鼻呼吸と口蓋の育成には関わりがある
・口蓋育成は小学校一・二年生でほぼ終わるのでその前段階からの予防が大切
・健康な女性を守り育てることで健康な子供が育つ
歯に関することで聞いていてとても面白い話ばかりでずっと聞き入っていました。
質疑応答でも細かく答えていただき参加者の皆さんの関心度の高さが伺えました。
また普通に育つ子が少なく「普通は鼻呼吸、普通は歯科矯正はしない。運動不足な子供が多いのではないか?」
と言っていたことも気になりました。
運動をすることで口の中まで関わってくるんですね。
また次回も楽しみです!
参加者の感想
たくさんあったセミナーの感想を抜粋しています。
気になった方はTwitterで「#スポリンク口腔育成』で検索してください!
「トップアスリートを育てるには健康な女性を守り育てる」
目から鱗でしたが、母に子供の頃の話を聞いてみたところ、いろいろと辻褄が合い、とても納得しました#スポリンク口腔育成
— 井上皓太 (@Kota__Inoue) September 29, 2021
「予防をたどっていくと胎内まで戻った」というのが印象的だった。
課題をやりながら聞こうと思っていましたが、画面に食いついてしまい、課題は進みませんでした笑— yoshi (@dolphins_yoshi) September 29, 2021
今日学んだこと『鼻呼吸が大事』
鼻呼吸で一酸化窒素が副鼻腔で産生
↓
血管拡張脳の温度調整
指吸いは口腔の形成に大事
↓
お腹の中、生まれてからの指吸い哺乳瓶は吸い悪いものを・・#スポリンク口腔育成 https://t.co/UfcQMlHXav
— 武井@ビッグサーバ目指して四人五脚 (@BlueKitano) September 29, 2021
大変勉強になりました
どこかで聞いたことあるなぁくらいだった話をいろいろ聞けてよかった
うちの子でも確認しないと!というか、どんどん遡ると、
奥様が健康でないといけなくて、健康にも目を向ける余裕のある生活をしてもらわないと
ということは俺が頑張るしかないと… https://t.co/VR3kZUOzyZ— まるく (@takumoda) September 29, 2021
https://twitter.com/rolferyuki/status/1443211915220504576?s=20
次回のセミナー
「ドーピング違反」に関する規律は、実はアンチ・ドーピング規則という「法」によって決められています。
ドーピング違反の問題は、スポーツに携わる弁護士の典型的な守備範囲なのです。
次回のセミナーは、アンチ・ドーピング規則に関する基本的な知識をお伝えした上で、アスリートやアスリートに接する方々が日々意識すべきリスク、日常生活上の注意点などについて、法の視点でお話しします。
<第66回Spolinkセミナー>
スポーツにおけるドーピングはアンチ・ドーピング規則という法で定められています。今回は弁護士である山本衛先生(@lawyerYamamoto )をお招きし、規則に関する知識や日頃の注意する点など広くお話いただきます!#スポリンク法律https://t.co/BpUIU1xb9L
— Spolink JAPAN 公式 (@spolinkjapan) September 30, 2021
スポーツ医療に関わりたいと考えている学生の交流会もあります!
学生の皆さんはぜひご参加ください!
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— Spolink JAPAN 公式 (@spolinkjapan) September 25, 2021