【第48回 Spolink & encounterセミナー】スポーツ歯科はマウスピースだけなのか?〜歯科外傷の実際と対応〜

お久しぶりです!
SpolinkJAPANブログ班の松原颯です。

医学部6年生になり、勉強に追われる日々を送っています。
今年は大学の試験、マッチング試験、卒業試験、国家試験とたくさん試験が控えており、流石に医学部6年生は忙しいんだなと実感しています。

ちなみにマッチング試験というのは病院における入社試験のようなものです。

定期的に国家試験の模試も受けなければならないので(模試や病院はいくつ受けるかによって個人差がありますが)、僕の場合は1年で20個近くテストを受けることになりそうです…

そんなこんなで、本当は次回セミナーの告知も含めて、土曜日に更新するはずのセミナーレポートなのですが、更新が遅くなってしまいすみません。
ちなみに次回セミナーの概要やお申込みはこの記事の一番下にあります。

本日5/19(水)開催なので、お申込みがまだの方は急いでチェックしてみてください。
当日参加も可能です。

 

【第48 Spolink & encounterセミナー】
スポーツ歯科はマウスピースだけなのか?〜歯科外傷の実際と対応〜

今回で第48回となるSpolinkオンラインセミナーが5月12日に開催されました。

今回のテーマは「スポーツ歯科はマウスピースだけなのか?〜歯科外傷の実際と対応〜」

講師は、医療法人清澄会こう歯科クリニック院長太田啓介(@CyKDObjNgfC5bgz)先生です。
SpolinkJAPAN
メンバーでは意外にも珍しい(というか一人だけかも?歯科医師/歯学博士の先生で、その他に
・日本口腔外科学会認定医
・抗加齢医学会専門医
・産業歯科医
などの資格をお持ちです。

さすが、歯科の先生なだけあって、とても歯が綺麗ですね!

ファシリテーターは奥村正樹さん(@Masa199901)です。

 

今回のセミナーはの内容は大きく分けて、

「マウスピースの効果」について

「競技中の歯の破折や脱臼、顎の骨折や脱臼の症状と対応」について

の2点でした。

 

まずマウスピースの効果についてですが、皆さんマウスピースの効果で思いつくのはどのようなことでしょうか?

当たり前ですが『歯が折れるのを防ぐ』とか、最近では『パフォーマンスが上がる』という話もよく耳にするので、そういうイメージが大きいと思います。

しかし、マウスピースの効果で本当に一番大事なのは脳震盪の予防であるとのことです

実際に、マウスピースを装着することで、

  • マウスガード材による衝撃吸収
  • 頭頚部筋活動量の増大
  • 頭頚部筋活動開始時間の短縮
  • TMJ(顎関節)スペースの確保

などにより脳震盪の予防効果が認められるそうです。

一方で、意外なことに、口腔外傷の発生予防や重症度の減少については効果が示唆されるものの、現状でははっきりとした科学的根拠は得られていないそうです。

さらに皆さんが気になっているであろうパフォーマンス改善についてですが、呼吸状態の改善視覚・聴覚における反応時間の短縮などが示唆されるという論文が発表されているそうです。

こちらに関しては、実際、下顎の位置によって力の入りやすい位置や、呼吸のしやすい位置などが存在することが分かっており、先生も大変注目されているということなのですが、今回のお時間では話しきれないので、「また今度」ということに…

これは早くも第2回が楽しみですね!

 

続いて、競技中の歯の破折や脱臼、顎の骨折や脱臼の症状と対応について。

まずは歯についてですが、歯の『破折』というのは歯が折れることで、『脱臼』というのは歯が根元から抜けてしまうことです。

歯の解剖や、歯のどの層まで折れた傷口が達しているかによって治療法が異なることなど教えていただきました。

正直、治療方針に関してはもう歯科医の先生にお任せで良いのかと思いますが、歯が抜けた時の対応については我々一般人も知っておきたいですね。

歯が抜けた時のポイントは

  • 歯根膜を残すこと
  • 乾燥させないこと

の2点で、砂粒などがついていたら、歯根膜が取れないように流水で軽く流し、市販されている歯の保存液につけて、なるべく早く歯科医まで持って行くのが良いそうです。

歯の保存液がなければ、冷たい牛乳や、その次に生理的食塩水でも代用可能とのことです。

牛乳も生理食塩水も何もない場合には口の中に入れたまま歯科医に行っても大丈夫とのことですが、その際舌で舐めると歯根膜が剥がれてしまうので注意が必要ということでした。

僕自身これを聞くまで、歯が抜けてしまったらもうおしまいなのかと思っていましたが、理想的な環境で保存すれば最大2日まで元に戻せるそうです。(もちろんなるべく早くいった方が生着率は高いです。)

 

次に顎についてです。

顎の脱臼骨折を見分けるには、顎が健側に偏位しているか、患側に偏位しているかを見るといった方法があるのですが、実際に現場でこれを判断するのは非常に難しいそうです。

そういった際の判断基準として、「噛み合わない」という訴えがあった場合には、骨折の疑いがあるので救急車を呼ぶ必要があるとのことです。

脱臼の場合には整復することが可能ですが、骨折の際には顎間固定と言って、上顎と下顎に針金を巻いて結び固定します。

この顎間固定が非常に辛いらしく、2週間の間は上の歯と下の歯がくっついた状態で開けることができず、液体の物しか摂取できないうえに歯の裏側を磨くこともできないそうです。

なんとアメリカでは顎間固定ダイエットが存在するほど!

安静に加えて栄養も摂りづらいとなると、筋肉もかなり落ちそうですし、やはり予防に越したことはないですね。

格闘技やラグビーなどの激しいコンタクトスポーツを除けば、普段スポーツをする上であまり気にすることのない歯科の分野でしたが、非常にためになる内容が盛りだくさんでした!

第2回のパフォーマンス編もぜひ開催してほしいですね!

 

参加者の声

それでは今回も、セミナー参加者の方々の感想の声を紹介させていただきます。

 

やはりパフォーマンスの部分は気になる方が多いのでしょうか?

これは第2回への期待が高まりますね!

 

次回のSpolinkオンラインセミナーについて

大好評のSpolinkオンラインセミナーですが、次回は本日5月19日(水)21:00  からです!

次回のテーマは「医療現場とスポーツ現場での物理療法の活用〜それぞれのエネルギー特性を理解しよう〜」

講師は、酒井医療株式会社リハビリテーション推進部フィジオプロモーション部長代理、髙橋智士先生です。

物理療法の「いろは」について基礎的な内容から教えてくださるそうです。

オンラインセミナーは誰でも無料で参加できますので是非一緒に勉強しましょう!

申込みはこちらから

 

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