こんにちは、ブログ班の山城です.
今回のセミナーの内容は産婦人科医と臨床心理士にお悩み相談するという回です!
体が強いからメンタルも強い?
実はそんなことありませんよね。
でも隠せてしまうメンタルの不調
どうやって確認したらいいの?何科に相談したらいいの?
というようなみなさんが困っていることに回答してもらえる回でした!
講師紹介
中嶋希和 先生
・医療法人ラック綾瀬メンタルクリニック
・公認心理師
・臨床心理士
鮫島梓 先生
・女性クリニックWe富山
・産婦人科医 スポーツドクター
ファシリテーターは
Spolink JAPAN代表の奥村正樹さん
アスリートのメンタルヘルス
今回の参加者はいつもと比べて選手や保護者の方が多く参加れていました。
冒頭のアンケートで精神面で悩んだことがあるかどうか?という質問に対しては67%の方があるという答えでした。
僕自身も現役の時にはメンタルで悩んだことがあるので気になるところでした。
臨床心理士と産婦人科医のお二人にメンタルヘルスについてそれぞれの視点からお話しいただきました。
最初は中島先生がアスリートのメンタルヘルス問題についてお話ししていただきました。
例としてテニスの大坂なおみ選手がうつ病を公表したことや
東京オリンピック女子器械体操アメリカ代表バイルス選手が心の負傷を理由に試合を棄権したことを上げていました。
最近はアスリートが心の問題を自身で公表していくことが話題になっているということです。
日本のメンタルヘルスの研究ではラグビー選手に対する調査では調査した過去1ヶ月間で42.2%の選手が
「メンタルの不調を感じた」という結果が出ているそうです。
屈強な体をしたラグビー選手であってもメンタルも必ずしも強いとは限らないという理解が必要だと感じました。
女性アスリートのメンタルに関係するものとして摂食障害が挙げられていました。
女性アスリートは摂食障害の発症率が一般の方に比べて約3倍高いそうです。
審美系のスポーツをはじめとして容姿を指摘されてしまうことで周りの声を気にしすぎたりすることが
不安につながってしまい体重が増えることが怖くなってしまって摂食障害に繋がりやすいということでした。
もし、選手に相談された場合には
メンタルヘルスに関する相談をされた場合には訴えに共感して傾聴することから始めるといいそうです。
自分で対応が難しいと判断した場合は医療機関(精神科・心療内科)やカウンセリング施設のを紹介してほしいとのことでした。
産婦人科医が関わる思春期のメンタルヘルス
続いて鮫島先生の講義の内容は産婦人科医が関わる思春期のメンタルヘルスについてです。
女性アスリートの問題として挙げられ、鮫島先生の以前の講義でも取り上げた「無月経」
その無月経に関係してくるのが利用可能エネルギー不足と摂食障害をあげられています。
産婦人科医が関わるメンタルヘルスとして
・摂食障害
・思春期うつ病
・性同一性障害
思春期になると自我を持つことで心の問題が出やすく
特に気にかけてあげないといけない時期ということでした。
メンタルに対する現場での対応はどうしたらいいのか?
後半は摂食障害の可能性を見つけた時にどうやって確認していくか?という話から始まりました。
ファシリテーターの奥村さんが
「どういった項目から聞いたらいいか困ることがあり、特に男性アスリートには何を訊けばいいか?」
と質問をしていて同じように思った方も多かったのではないでしょうか?
先生方が挙げていたのは「睡眠について聞く」といった回答でした。
ストレスのせいで寝れていない、眠りが浅いというような項目を確認するといいとのことです。
特にアスリートは休むことも大切なので睡眠の状況から少しずつ確認すると聞きやすいというアドバスでした。
不眠の確認の場合は朝起きれない、遅刻してしまって集中力が落ちてきてやる気が出ないというようなこともあるので
寝れないだけでなく起きれないという部分も気にかけてみようと思いました。
また参加者の方からの現場での実例などを挙げてもらいました。
質問タイムではたくさんの質問がきました。
競技場に出ると蕁麻疹が出てしまう・・・
吐き気が出てくる・・・
など
その状況になったときにどうしたらいいのかということへの回答、
実際のおすすめの病院などの紹介していただき参加した皆さんはかなり参考になったのではないでしょうか。
メンタルの話は指導者やコーチなどに相談しにくいので第三者のトレーナー側が聞きやすいのではないかということでした。
選手にとってメンタルのことをぽろっと言える立場になれるように雰囲気作りを心がけたいなと思いました。
【次回】第70回 まさか〇〇で!?世界とんでもドーピング違反事例5選!~どうすれば回避できたのか?をスポーツ薬剤師&スポーツ弁護士が解説!~
【内容】
「ドーピング違反」に関する規律は、実はアンチ・ドーピング規則という「法」によって決められています。ドーピング違反の問題は、スポーツに携わる弁護士の典型的な守備範囲なのです。 本セミナーは、アンチ・ドーピング規則に関する基本的な知識をお伝えした上で、アスリートやアスリートに接する方々が日々意識すべきリスク、日常生活上の注意点などについて、法の視点でお話しします。
【ファシリテーター】奥村 正樹 先生
・Spolink JAPAN代表
・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー / 鍼灸師
【参加費】無料(11/17 19時30分まで)
<第70回Spolinkセミナー>
ドーピング違反が毎年ニュースになる中でどのように気をつければいいのか。
今回は、薬剤師の吉田先生(@telohan1 )と弁護士の山本先生(@lawyerYamamoto )をお招きし、座談会形式でドーピング違反について詳しくお話いただきます!#スポリンク座談会https://t.co/VjmOGg3o60— Spolink JAPAN 公式 (@spolinkjapan) November 11, 2021