【第38回 Spolink & encounterセミナー】体操競技・新体操競技の裏側

こんにちは!
SpolinkJAPANブログ班の松原颯です。

ラグビーW杯でも活躍した福岡堅樹選手が、見事、順天堂大学医学部に合格しましたね!

本当におめでとうございます!

他の大学も受験しているでしょうから、本当に入学されるかはわかりませんが、福岡選手の先輩になるかもしれないと考えると、何もしていないのに急に光栄に思えてきますね。

彼に恥じぬよう、僕も頑張らないといけないなと身が引き締まりました。

お会いできる日を楽しみにしています!

【第38 Spolink & encounterセミナー】
高校3年間が3分で決まる男子新体操〜体操競技・新体操競技の裏側〜

今回で第38回となるSpolinkオンラインセミナーが2月17日に開催されました。

今回のテーマは「高校3年間が3分で決まる男子新体操〜体操競技・新体操競技の裏側〜」

講師はGood治療院院長で柔道整復師/鍼灸師の資格を持つ、岸田直隼先生(@n_k729)です。

ファシリテーターは杉本将さん(@welcomeminari)が務めてくれました。

男子新体操というと、10年ぐらい前にタンブリングというドラマがやってたり、少し前にも鹿児島実業高校の新体操部が話題になったりと存在自体は知っていましたが、今回話を聞くまで、実際どんな競技なのか詳しくは知りませんでした。

実際、身の回りでも新体操をやっていたという人に会ったことないですし、スポーツ医療関係者でも、男子新体操についてはほとんど知識のない人が多いのではないでしょうか?

それもそのはず。男子新体操の競技人口は日本全国でおよそ2000人。日本生まれの競技で世界大会も存在しないということなので、新体操経験のある医療従事者は世界的にもレア人材ですね。

そんなレア人材の岸田先生は、小学校4年生の頃に新体操を始め、高校生の時には、高校選抜団体5位インターハイ準優勝国体総合5位全日本選手権団体8位など選手として輝かしい成績を収めました。

しかし、その過程で、捻挫や骨折、脱臼、靭帯断裂などありとあらゆる怪我を経験し、手術も何度も受けたことから、高校生にて現役生活を続けることに限界を感じ、競技を引退。

それでもスポーツに携わりたいと思い、鍼灸師の道を志したそうです。

講義は、

①男子新体操とは

②体操競技・新体操競技の違い

③怪我の特性・柔軟性の向上

の3部構成でした。

男子新体操とは

男子新体操は1940年頃に日本で生まれた競技です。国民の体力と健康を改善するために団体徒手体操として始まりました。

ちなみになぜ「」体操と呼ばれるかというと、女子の新体操はドイツ発祥で「modern gymnastics」と言ったので、これを和訳して新体操と呼ばれるようになったそうです。

現在は音楽に合わせて演技を行うことから「rhythmic gymnastics」という名称に変更されています。

大会は年代ごとに、

小・中学生:全日本ジュニア新体操選手権大会

高校生:高校選抜大会(春)、インターハイ(夏)

大学生:全日本学生新体操選手権大会

がそれぞれ開催されており、加えて、全年代が参加可能の全日本新体操選手権大会があります。

男子新体操には女子と異なり世界大会がないので、全日本選手権大会が一番大きい大会になるそうです。

こうやって見てみると、岸田先生は高校生が出場できる全ての大会で8位以内に入賞しているんですね。凄すぎます!

体操競技と新体操の違い

体操競技は、

《男子》床・跳馬・鞍馬・平行棒・吊り輪・鉄棒の6種目

《女子》床・跳馬・平均台・段違い平行棒の4種目

でそれぞれ構成されており、さらに、4名で各種目の演技を行いその合計点を争う団体が存在します。

一方の新体操競技は、

《男子》
個人:スティック・リング・ロープ・クラブ(各1分30秒)
団体:6人構成(3分)

《女子》
個人:フープ・ボール・クラブ・リボン(各1分30秒)
団体:5人構成(2分30秒)

の種目があり、体操競技の床と同じマットで演技を行います。

体操競技とは異なり、個人の種目ではそれぞれの手具を持ったまま演技を行うのが特徴的で、競技引退後はシルク・ドゥ・ソレイユや劇団四季、ディズニーランドなどでダンサーとして活躍される方も多いそうです。

物を持ったままバク転や宙返りができるのは、そういったエンターテインメント方面に就職する際には大きな差別化ポイントになりそうですね。

怪我の特徴・柔軟性の向上

新体操は、頭からつま先まで全身に様々な怪我のリスクがあるそうです。

着地の姿勢によって、顔面の打撲や頸椎の捻挫をしてしまったり、地面に手を着くので肩や肘、などの上肢、特に手首には大きな負荷がかかります。

下肢も様々な怪我のリスクがありますが、基本的につま先立ちで演技をするので爪の壊死が非常に多いのが特徴的ということです。

また、体幹部の怪我も多く、加点を求め姿勢をきれいに見せるために、腰椎を過伸展してしまったり、筋力不足により、バク転の際に上半身の動きに脚がついてこないことで腰椎に負荷がかかったりして、腰椎分離症・すべり症が好発するそうです。

新体操における様々な怪我を予防するためにはやはり柔軟性が非常に重要ということですが、柔軟性の向上はひたすら努力と日々の反復

高校生などで競技を始める際には泣きながらひたすら柔軟をさせられるそうです。

それでも男子の場合には関節の構造のせいか、どんなに努力しても求められる柔軟性を得られない場合もあるそうです。

厳しい世界ですね…

参加者の声

今までほとんど知る機会のなかった新体操ですが、話を聞いていると、体操競技ともまた一味違って、非常に面白そうですね!

テレビに映る機会はあまり多くありませんが、皆さんもYoutubeなどでぜひ実際の様子をチェックしてみてください。

最後に参加者の方々の声をいくつかご紹介したいと思います。

何人か触れている方もいましたが、体操競技にかかる設備の費用に関しては本当に驚きでしたね!

なんと床だけで1290万円(税別)!!

競技人口が伸び悩むのもうなずけますね。(はたまた競技人口が少ないからこそのお値段なのかもしれませんが)

次回のSpolinkオンラインセミナーについて

大好評のSpolinkオンラインセミナーですが、次回は2月24日(水)21:00  からです!

次回のテーマは「管理栄養士とスポーツの関わり〜海外遠征時の食事の考え方〜」について。

講師は、管理栄養士 /調理師の資格を持ち、株式会社OTOMO代表取締役を務める橋本恵先生です。

直前の告知になってしまいましたが、お申し込みは当日19:30まで可能なので、まだの方はぜひお申し込みください!

オンラインセミナーは誰でも無料で参加できますので是非一緒に勉強しましょう!

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